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オンライン授業・ウェビナーの効果を高める外部ツール連携:ホワイトボードや共同編集ツールの活用法

Tags: オンライン教育, ウェビナー, ツール活用, ホワイトボード, 共同編集, インタラクション, 学習効果, ライブ配信

オンライン教育や研修のライブ配信(オンライン授業、ウェビナー)において、講師から一方的に情報を伝えるだけでなく、受講者の皆様に積極的に参加していただくことは、学習効果を高める上で非常に重要です。配信ツールの基本的な機能(チャット、投票など)に加えて、外部のツールを連携させることで、より多様な形式でのインタラクションや共同作業が可能になります。

本記事では、オンライン授業・ウェビナーの効果を高めるために、外部ツールを連携させる基本的な手法や、具体的な活用例、導入にあたっての注意点について解説いたします。

オンライン授業・ウェビナーで外部ツール連携を行うメリット

ライブ配信中に外部ツールを連携させることで、主に以下のようなメリットが期待できます。

連携できる主な外部ツールの種類

オンライン授業・ウェビナーと連携して活用できる外部ツールには様々なものがありますが、代表的なものとして以下のような種類が挙げられます。

外部ツール連携の基本的な手法

外部ツールをオンライン授業・ウェビナー中に連携させる方法はいくつかありますが、主に以下の二つが基本となります。

1. 画面共有による連携

最もシンプルで広く使える方法です。

  1. 外部ツールを起動: 連携したい外部ツールをWebブラウザや専用アプリケーションで開きます。
  2. 共有準備: ツール上で、参加者に見せたい画面や編集させたいボード/ドキュメントを開いておきます。必要に応じて、あらかじめボードの構成案を作成したり、共同編集用のシートを用意しておくとスムーズです。
  3. 配信ツールで画面共有: ZoomやTeamsなどの配信ツール上で「画面共有」機能を選択し、共有したい外部ツールのウィンドウを選びます。
  4. 操作説明: 受講者に対し、共有している画面が何か、どのように操作してほしいか(例: 「この白い部分に付箋を貼ってください」「A列に自分の名前を入力してください」)を明確に伝えます。
  5. 必要に応じた操作: 講師は共有画面を見ながら、受講者の操作状況を確認したり、議論を進行させたりします。講師側でも適宜ツールを操作し、情報を追記・修正することもあります。

この方法の利点は、ほとんど全ての外部ツールと配信ツールの組み合わせで実現可能なことです。ただし、受講者が共同編集に参加する場合、受講者側もそのツールにアクセスし、別途操作する必要があるため、ツールの操作に慣れていない受講者への配慮が重要となります。

2. チャット等でのURL共有と共同アクセス

受講者にもツール上で直接操作して参加してもらう場合に用いる方法です。

  1. 外部ツールでボード/ドキュメントを作成: 連携したい外部ツールで、共同作業用のボードやドキュメントを作成します。
  2. 共有設定とURL取得: 作成したボード/ドキュメントの共有設定を行います。誰がアクセスできるか(特定のユーザーのみか、リンクを知っている全員か)、どのような権限を与えるか(閲覧のみか、編集可能か)を適切に設定し、共有用のURLをコピーします。特に共同編集させる場合は、リンクを知っている全員が編集できる設定にするか、参加者にアカウント作成を促すかなど、事前に方針を決めておきます。
  3. 配信ツールのチャット等でURL共有: 配信ツール(Zoom, Teamsなど)のチャット機能を利用して、コピーした共有用URLを受講者に送ります。
  4. アクセスと参加の説明: 受講者に対し、チャットに投稿されたURLをクリックしてツールにアクセスし、共同作業に参加するよう促します。ツールの使い方や具体的な作業内容を口頭や画面共有で補足説明します。

この方法の利点は、受講者が自身のPC環境でツールを操作できるため、画面共有よりもスムーズに共同作業が進む場合があることです。ただし、受講者側にツールへのアクセスや簡単な操作スキルが求められる点、無料版のツールでは参加人数に制限がある場合がある点に注意が必要です。

具体的なツール活用シーンと実践例

いくつかの具体的な活用シーンと、それに適したツール、実践のポイントをご紹介します。

例1:アイデア出し・ブレインストーミング

例2:講義内容のまとめ・質問の整理

例3:グループワークの成果物作成・共有

外部ツール連携における注意点とトラブルシューティング

外部ツールを効果的に活用するためには、いくつかの注意点があります。

まとめ

オンライン授業やウェビナーにおける外部ツールの連携は、受講者の皆様の学習への関与を高め、より活動的な学習機会を提供するための強力な手段です。オンラインホワイトボードや共同編集ツールを効果的に活用することで、一方的な情報伝達から、共に学び、創造する場へと授業の質を変えることが可能です。

初めて導入する際は、画面共有から始めるなど、負荷の少ない方法から試してみることをお勧めいたします。事前の準備と受講者への丁寧な説明を心がけ、これらのツールを皆様のオンライン教育・研修にぜひ活かしてみてください。